海辺のふかふか

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「何も出来ない」の発作

ときどき「何にも出来ない」の発作が起こる。私は誰にでも出来ることしか出来ないし、私に出来ることは誰にでも出来るし、みんなやってることが私には出来ない。そんな思いに囚われて身動きが取れなくなる。この発作の最中は、自分に出来ることがすべて色褪せて見える。世界に色が戻るのを待つしかない。

便宜上、発作の最中は狂っていて、治まったら正気に戻るのだとしているが、逆なのかもしれない。いつも自分がまともな人間だという夢を見ていて、ときどきその夢から醒めているのでは。

どちらでもいい。たとえ夢だとしても私には、私が何とかやっていける人間だという物語が必要だ。